肺との付き合い方
肺を酷使しているとか、肺に良くないとか思いながら呼吸はしていないだろう。
波みたいに寄せては返して、振り子みたいに行ったり来たり、
それは無痛で不感な生理。
いつの間にやら蓄積した罪が不感になり、疲労となり、身体に悪さをしていると気付く。
慣れは怖い。
対処療法でしかないし、突貫工事のような生き方。
友人の地に足を付けたいという話を聞いていて、私も然りで、綱渡りのような楽しみでは今、失うものが多いと困るなと家庭を顧みた。
病院を変えてみました。
いつも行く製菓店の近くにある病院で、マダニの抜糸の後夫に連れて行ってもらう。
まず電話で、予約。
受付の方、その次の方、院長。
すごいなと思った。
行くことさえハードルが高い。
コロナの影響で問診が可能かどうか判断。厳重だった。本当に。
村にいると感じえないけど、やはり今の状況は命にかかわる事態である事を悟るべきだ。奈良県。
その後病院へ向かう。駐車場で待機して、胸の音を聞いてもらって、やっと院内に入れて、隔離。
みんな隔離。透明のシートがカーテンのように眼前にある。スタッフの方々の優しい声かけの中、ぴりぴり。血液検査、レントゲン、影あり、別の場所で精密検査になったけど、結構安心した。この肺を分かってくれてここまでしてくれたのかと思うと結構気が楽になった。よかった。激しい症状なくても、内部にある小さな影を見つけてもらいありがたかった。原因はカビによる炎症ではないかと、薬を頂く。
どうにもこうにも、マダニに食われた事が夫の中でも大事となり、病院に連れて行ってくれ、抜糸にまで付いてきてくれて、その日医大とは思えぬ速さで処置を終え、苦しいのでこの呼吸器科に連れて行ってもらえた。マダニに乾杯。胸の音だけでなく見えない聞こえない肺の苦しみを見破る名医に感謝。仕事を調整してついてきてくれた夫に拍手。
帰りに、
なんで私と結婚したんだろうね
と言うと、
「、、、魔が刺した。」
あーなるほど、と、冗談だろの半分はきっと正解なんだろう。面白い。
回転寿司の目の前にあっ!みたいなタイミングで回って登場した私と、遠くから回っているのを虎視眈々と狙われた貴方。の話で笑ったら肺が苦しいので笑わずに笑った。